ファイナンスで日本企業に力を

ファイナンスで日本企業に力を

ファイナンスは「国語」じゃなくて「算数」で語れ!

 

有報とか短信の業績説明って読みやすいですか?

私は読みにくいです。開示文書のレビューはいつも苦痛な時間。


それは、定性的な情報については良しとしても、定量部分を文章で説明されると中々頭に入ってこないからです。「数字」については算数的に示してくれた方が、素早く情報をインプットできます。

 

社内で「数字」を語るときにも注意したいのですが、ダラダラと長い文章で「国語的」に数字を説明しても相手は一瞬で理解できない。長い文章は、聞き手に頭の中で情報を整理することを強いますので、共通理解を得るのに時間を要します。

 

一方で、「算数的」な示し方で説明をすれば、相手も素早く理解できて、議論がスムーズに進みます。

以下は同じ「数字と状況」について、それぞれ「国語的」「算数的」に説明しています。どちらの方が情報を読み取る時間が短いでしょうか?

 

「国語的」説明

当社の売上は前年度から100百万円成長し、2,000百万円となった。
その内訳だが、A事業の売上が前年度は新商品の影響で一時的に高かったため、昨年対比で500百万円マイナスの売上1,000百万円となった。一方で、B事業については顧客開拓が順調に進み前年度から400百万円増の800百万円で着地した。
最後に、今年立ち上げたC事業は初年度にも関わらず200百万円の売上を達成することができた。

 

「算数的」説明

 

経営陣やビジネスパートナーに業績を説明するのであれば、短い時間で理解してもらえるような数字の示し方をするべきで「算数的」な見せ方の方が絶対に良いです。定量的に何が重要あるのか?も明確に示すことができますので、手間を惜しまず準備すれば大いに役立ちます。

 

そして何よりも、ロジックや計算誤りの発見にも力を発揮しますので、ファイナンスパーソンであれば「数字は国語じゃなくて算数で語れ」をフレームワークにしましょう!